建設業許可 実務ガイド 許可のあと — 決算変更届・変更届・経審・入札

Looking Up Scores

他社の経審の点数を調べる方法——公表サイトの使い方と、出てこない理由

取引先や同業者の経審の点数は、インターネットで調べられます。どこで公表されていて、何が見られて、なぜ出てこない会社があるのか。行政庁の手引きと公表機関の案内で確かめた範囲でまとめます。

まず結論

経審の結果は、一般財団法人 建設業情報管理センター(CIIC)のウェブサイトの「経営事項審査結果の公表」で公表されています。公表されるのは、申請した会社に届いた結果通知書と同じ内容です。探し方は商号名称許可番号です。大阪府の案内では、検索の対象は審査基準日から1年7か月以内のもので、通知書の発行から約1か月たったものに限られます。出てこない会社は、期間切れ、公表前、そもそも経審を受けていない、のどれかであることが多いです。

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経審の結果は、誰でも見られます

経審(経営事項審査)の結果は、受けた会社と発注者だけのものではありません。行政庁は、結果をインターネットで一般に公表しています。取引先の規模を知りたいとき、入札で競合する会社の点数を知りたいときは、公表サイトで調べられます。

公表の目的について、大阪府と愛知県の手引きは、ほぼ同じ言葉で次の2つを挙げています。

  • 競争入札に参加する業者を選ぶ手続きを透明にして、公正さを確保すること
  • 企業情報を開示し、お互いに見られる状態にすることで、うその申請を抑えること

つまり、自社の点数も同じように他社から見られています。完成工事高や技術職員の数を実態より多く申請すれば、同業者の目にも触れるということです。

このページで扱う範囲

公表のしくみ、探し方、出てこない理由までです。公表された点数の見方は、自社の通知書と同じなので 経審の結果通知書の見方 を合わせて読んでください。

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公表の根拠と、法律に書いてあること

先に、法律がどこまで決めているかを整理しておきます。建設業法と建設業法施行規則には、経審の結果をインターネットで一般に公表せよ、という条文はありません(2026年9月23日、e-Gov法令検索の建設業法・施行規則の全文で確認)。法律が定めているのは、発注者への通知です。

建設業法 第27条の29 第3項

「国土交通大臣又は都道府県知事は、第二十七条の二十三第一項の建設工事の発注者から請求があつたときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、当該発注者に対して、同項の建設業者に係る総合評定値……を通知しなければならない。ただし、第一項の規定による請求をしていない建設業者に係る当該発注者からの請求にあつては、当該建設業者に係る経営規模等評価の結果に係る数値のみを通知すれば足りる。」

この条文は、国や自治体などの発注者が請求すれば行政庁が点数を知らせる、という仕組みです。一般の人が見られる公表とは別のものです。

一般への公表は、行政庁の運用として行われています

  • 国の通達(経営事項審査の事務取扱い)は、経営規模等評価の結果を閲覧に供する場合には、計算の方法がわかるよう告示などを備え置く、と定めています。閲覧させることを前提にした決まりです
  • 東京都・大阪府・神奈川県・愛知県の手引きは、どれも結果を公表すると明記し、インターネットでの公表は建設業情報管理センターが行うと案内しています。神奈川県は、公表と閲覧を同センターに委任していると書いています
ここは全国共通

インターネットの公表先がCIICであることは、4都府県の手引きで共通でした。公表内容が通知書と同じだと明記しているのは東京都・愛知県の手引きと国土交通省東北地方整備局の手引きです。窓口での閲覧の有無や方法は行政庁ごとに違います(→ 7の節)。

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公表しているのは建設業情報管理センター(CIIC)

インターネットでの公表は、一般財団法人 建設業情報管理センター(略称CIIC、シーアイアイシー)が行っています。同センターは、国土交通大臣の登録を受けた登録番号1の登録経営状況分析機関でもあり、Y(経営状況分析)を出している機関の一つです。

項目確かめた内容
CIICの業務業務内容のページに「各行政庁が審査した経営事項審査結果の公表を行います」とある
入口CIICのトップページのメニュー「経審結果の公表」から、公表サイト(http://www7.ciic.or.jp/)へ移る
公表の対象全国の許可建設業者(東京都・愛知県の手引き。愛知県知事許可の業者も全部含むと明記)
表示の形平成26年2月1日からPDF形式で表示(CIICのお知らせ、2014年1月31日)
問い合わせ東京都・愛知県の手引きは、公表機関の電話として0570-055-650を載せている

出典:CIIC「業務内容」https://www.ciic.or.jp/ciic/overview/business/ /CIICトップページ https://www.ciic.or.jp/ /CIIC「経営事項審査結果の公表における表示方法の変更について」https://www.ciic.or.jp/topics/publication/post808/ (いずれも2026年9月23日確認)。東京都都市整備局『経営事項審査申請説明書』令和8年9月版、愛知県『経営事項審査申請等の手引』令和8年7月。

CIIC「経営事項審査結果の公表」トップページ(2026年9月23日確認)

「このサービスで検索対象となる情報は以下のものとなります。・有効期間内(審査基準日から1年7ヶ月)のもの。・有効期間内に2回受審している場合、直近のもの。・行政庁による最終審査のため、一定期間(約1ヶ月)を経過したもの。」

同じページには、メニューとして「許可番号検索」「商号名称検索」(それぞれ入力方法の説明つき)、「公表について・お問い合わせ」「Q&A」が並んでいます。Microsoft Edge で動作を確認しているとあり、ほかのブラウザでは印刷できない・画面が表示されないことがある、と断っています。スマートフォンや Chrome でうまく開けないときは、パソコンの Edge で試してください。

使い方の決まり

公表は国土交通省と都道府県からの委託を受けて行っているもので、趣旨は「競争参加者選定手続の透明性の一層の向上による公正さの確保」や虚偽申請の抑止などです。そのため同ページは、商用利用、出版、不特定または多数への二次配布や、加工・変更して配布することを遠慮するよう求めています。取引先の確認に見るのはかまいませんが、集めた点数を一覧にして配るような使い方はできません。

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探し方——商号名称と許可番号

公表サイトには、次のページがあります(2026年9月23日、公表サイトのメニューで確認)。

ページ使いどころ
商号名称検索会社名で探す。許可番号がわからない会社を調べるときはこちら
商号名称検索の入力方法会社名の入れ方の説明
許可番号検索建設業の許可番号で探す。同じ名前の会社が多いときに確実
公表について・お問い合わせ公表のしくみと問い合わせ先の案内

探す前に用意しておくもの

  • 正確な商号……「株式会社」が前につくか後ろにつくかなど、正式な商号を確かめておきます
  • 許可行政庁……大臣許可か、どの都道府県の知事許可か。国土交通省の『建設業者・宅建業者等企業情報検索システム』で、許可番号・商号・許可を受けた業種などを確かめられます(東京都都市整備局『建設業許可申請・変更の手引』令和8年度もこのシステムを案内しています)
  • 許可番号……わかっていれば、許可番号検索のほうが早く確実です
入力のこつは公表サイトの説明に従ってください

会社名の入れ方(法人の種類の扱い、全角・半角など)は「商号名称検索の入力方法」のページに説明があります。うまく見つからないときは、まずそのページを読んでから入れ直してください。

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見られる項目と、読むときの注意

公表されるのは、申請した会社に交付された結果通知書と同じ内容です(東京都・愛知県の手引き)。国土交通省東北地方整備局の手引きも、公表内容は結果通知書の写しで、総合評定値と審査項目ごとの数値・評点だと説明しています。つまり、見られるのは規則の様式第25号の15の中身です。

見られるもの読み方
業種ごとのP・X1・Z業種ごとに1行。比べるときは同じ業種の行どうし
業種ごとの完成工事高・元請完成工事高年平均(2年平均か3年平均)の金額。単位は千円
業種ごとの技術職員数一級・講習受講・監理補佐・基幹・二級・その他の人数。1人が2業種まで数えられる点に注意
X2・W・Y会社で1つ。自己資本額・利益額、社会性等の各項目、経営状況の8指標
審査基準日どの決算の数字かを示す日。比べる会社どうしで時期がずれていないかを最初に見る
  • Pが載っていない会社もあります……愛知県の手引きは、公表するのは経営規模等評価結果通知書で、総合評定値の請求があった場合は総合評定値通知書、と書いています。Pを請求していない会社の分には、Pは含まれません
  • ランク(等級)は載っていません……等級は発注者ごとの入札参加資格審査で決まるもので、経審の結果には含まれません(→ 入札参加資格の取り方
  • 決算の時期が違う会社どうしは単純に比べられません……3月決算と12月決算では、数字の元になった期間がずれます

自社の数字を入れて点数の差がどこから来るかを試したいときは、P点試算 が使えます。

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検索しても出てこないときの理由

大阪府の手引きとホームページは、CIICで検索の対象になる情報を次のように説明しています。

大阪府「経営事項審査結果の公表」

検索対象となる情報は、「有効期間内(審査基準日から1年7か月)のもの」「有効期間内に2回受審している場合、直近のもの」「一定期間(約1か月)を経過したもの」。
(大阪府ホームページ https://www.pref.osaka.lg.jp/o130200/kenshin/keisin/kei_kouhyou.html 、2026年9月23日確認。同府『経営事項審査申請の手引き』令和8年7月改訂版 第7も同じ)

この説明を踏まえると、見つからない理由は次のように整理できます。

考えられる理由どういうことか
審査基準日が古い審査基準日から1年7か月を過ぎた結果は、検索の対象から外れます。次の経審を受けていない会社は、しばらく何も出てこないことがあります
公表までの時差行政庁による最終審査のため、一定期間(約1か月)を経過したものが検索の対象です(CIICの公表サイト・大阪府。何から数えるかは書かれていません)。国土交通省東北地方整備局の手引きも、閲覧できるのは通知書の発行日から約30日後としています。届いたばかりの結果はまだ見られません
前の回の結果を探している期間内に2回受けている場合は、新しいほうだけが出ます
経審を受けていない経審の義務は、公共工事を発注者から直接請け負おうとする会社にかかります(建設業法第27条の23)。下請だけの会社や民間工事だけの会社は、そもそも受けていないことが多く、公表もされません
建設業の許可がない経審は許可業者が受けるものです。許可のない会社の結果はありません
会社名・許可番号の違い商号変更、合併、許可換え(知事許可から大臣許可など)で、名前や番号が変わっていることがあります
出てこない=点数が低い、ではありません

公表サイトに出ないのは、期間や時差のためのことが多く、会社の評価とは関係ありません。取引の判断に使うときは、本人に最新の通知書の写しを見せてもらうのが確実です。

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行政庁の窓口で閲覧する方法

インターネットのほかに、行政庁の窓口で閲覧できるところもあります。ここは行政庁ごとに違います

行政庁窓口での閲覧
東京都東京都知事許可の業者の分を、都庁第一本庁舎3階の都民情報ルームで閲覧できる(コピー可)。平日のみ
大阪府大阪府知事許可の業者の分を、経審の申請会場内の閲覧窓口で閲覧できる。9時30分〜17時。氏名と連絡先がわかる本人確認書類の原本を見せる。対象は審査基準日から1年7か月以内の直近のもので、閲覧時点で府知事許可があるもの
神奈川県手引きは、公表と閲覧をCIICに委任していると書き、結果はCIICのホームページで閲覧できると案内している
愛知県愛知県知事許可の業者の分を、建設業許可に関する書類の提出先で閲覧できる

出典:東京都都市整備局『経営事項審査申請説明書』令和8年9月版、大阪府『経営事項審査申請の手引き』令和8年7月改訂版 第7と大阪府ホームページ、神奈川県『経営規模等評価申請・総合評定値請求の手引き』令和8年4月1日版、愛知県『経営事項審査申請等の手引』令和8年7月。

ほかの県の扱いは、その県の経審の手引きの「公表」の項で確かめてください。4都府県の違いは 東京・大阪・神奈川・愛知の違い にもまとめています。

自社の通知書をなくしたときにも使えます

結果通知書は再発行されません。愛知県の手引きは、なくしたときは公表サイトから最新の結果通知書(公表されている写し)をPDFで保存・印刷して使うよう案内しています。それでは足りない場合に、原本証明の申し出ができるとしています。ほかの県の扱いは違うことがあるので、自社の許可行政庁の手引きで確かめてください。

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よくある質問

他社の経審の点数を見るのに、お金や登録は要りますか。
行政庁の手引きは、CIICのホームページで公表していると案内しているだけで、利用料や登録の話はしていません。公表サイトの利用条件は、公表サイトの「公表について・お問い合わせ」のページで確かめてください。
自社の点数を公表しないでほしいのですが。
公表は行政庁が行っているもので、手引きには公表しない選択肢は書かれていません。神奈川県の手引きは、審査結果に係る個人情報を、公表・閲覧のために第三者に提供すると明記しています。
昨日届いた自社の結果が、まだ検索に出ません。
公表まで時差があります。大阪府は一定期間(約1か月)を経過したもの、国の地方整備局は通知書の発行日から約30日後としています。
前の年の点数も見られますか。
大阪府の説明では、検索の対象は審査基準日から1年7か月以内のもので、期間内に2回受けていれば直近のものです。古い回の結果は、検索では見られないと考えてください。
公表されている点数で、相手のランク(等級)がわかりますか。
わかりません。等級は発注者ごとに、経審の点数と発注者独自の点をもとに決まります。相手がどの発注者でどの等級になっているかは、発注者側の情報で確かめるしかありません。
公表された内容に誤りを見つけました。
自社の分なら、通知を受けた日から30日以内に許可行政庁へ再審査を申し立てられます(建設業法施行規則第20条)。公表サイトの表示の不具合であれば、公表機関のCIICに問い合わせてください。

入札に向けて自社の点数をどう組み立てるかは、会社ごとに事情が違います。迷うときは経審を扱っている行政書士に相談するのも一つの方法です。