P-Score Simulator
経審のP点(総合評定値)を試算する
決算書と技術職員名簿の数字を入れると、X1・X2・Y・Z・Wと総合評定値Pを計算します。令和8年7月1日から使われている改正後の点数表で計算します。
Pは0.25X1+0.15X2+0.2Y+0.25Z+0.15W(建設業法施行規則第21条の3)。X1とZで半分を占めます。この試算は1業種ぶんです(X1とZは業種ごとに出ます)。入れた数字はこの画面の中だけで計算し、どこにも送りません。結果は目安で、通知される点数を保証するものではありません。
試算する
数字を変えると、その場で結果が変わります。はじめから入っている数字は、完成工事高1億5,000万円・技術職員4人・社員数人規模の会社を想定した例です。自分の会社の数字に置き換えてください。
| 項目 | 評点 | ウェイト | Pへの寄与 |
|---|
令和8年7月1日適用の点数表による試算。端数は国の通達のとおり処理し、Pは四捨五入しています。
完成工事高の2年平均と3年平均のどちらが有利か、一式工事の完成工事高を専門工事に振り替えるとどうなるか、激変緩和のような個別の選択は、自分で数字を入れ替えて比べてください。技術職員は1人2業種までしか数えられません。公認会計士等の数・研究開発・知識技能の向上の点は、手引きの計算表で区分を出してから選んでください。
入れる数字の見つけ方——X1・X2
X1=年間平均完成工事高(業種ごと)
決算変更届で出した「直前3年の各事業年度における工事施工金額」(様式第三号)の、その業種の完成工事高を使います。直前2年の平均か、直前3年の平均かを選べます(告示第85号 第一の一の1)。金額は税抜・千円単位です。
点数は、告示の別表第一の42の区分ごとに、国の通達が決めた式で出します。たとえば年間平均完成工事高が1億円以上1億2,000万円未満なら「19×(完成工事高)÷20,000+616」(千円単位)。1億円ちょうどなら711点です。
| 年間平均完成工事高 | X1の目安 |
|---|---|
| 1,000万円未満 | 397〜(0円でも397点) |
| 5,000万円 | 645点 |
| 1億円 | 711点 |
| 3億円 | 842点 |
| 10億円 | 1,006点 |
| 1,000億円以上 | 2,309点(上限) |
X2=自己資本額と平均利益額
- 自己資本額……基準決算(直前の決算)の貸借対照表の純資産合計。前の期との平均を選ぶこともできます。0円未満は0円として審査されます
- 平均利益額……営業利益+減価償却実施額(利払前税引前償却前利益)の2年平均。経常利益ではありません。減価償却実施額には、販管費だけでなく完成工事原価や未成工事支出金に入っている償却費も含めます。平均が0円未満なら0円です
2つをそれぞれ点数にして、足して2で割った数(小数点以下切り捨て)がX2です。自己資本0円・利益0円でもX2は454点になります(361点と547点の平均)。
入れる数字の見つけ方——Z(技術職員と元請)
Zは技術職員数値の評点×5分の4+元請完成工事高の評点×5分の1です。人の比重が8割です。
技術職員数値=1人ずつの係数の合計
| 係数 | どういう人か(区分は告示第85号 第一の三の1、係数は事務取扱い) |
|---|---|
| 6 | 1級の国家資格者などで、監理技術者資格者証を持ち、監理技術者講習を受けた年の翌年から5年以内の人 |
| 5 | 1級の国家資格者など(上の6に当たらない人) |
| 4 | 監理技術者の職務を補佐できる人(1級の技士補で一定の実務経験がある人など。施行令第29条) |
| 3 | 登録基幹技能者講習の修了者、CCUSの能力評価でレベル4の人 |
| 2 | 2級の国家資格者など、登録基礎ぐい工事・登録解体工事の試験の合格者、CCUSの能力評価でレベル3の人 |
| 1 | 実務経験などで営業所技術者になれる人(建設業法第7条第2号イ・ロ・ハ) |
どの資格がどの係数・どの業種に当たるかは 経審で点になる資格の一覧 で引けます。
名簿に載せられるのは、審査基準日に6か月を超えて雇用している常勤の職員です(事務取扱い)。1人につき2業種までしか数えられません。1人の職員は、1つの業種の中では1つの係数でだけ数えます。
元請完成工事高
工事経歴書で「元請」として書いた工事の完成工事高です。X1で2年平均を選んだら、こちらも2年平均にそろえます(告示 第一の三の2)。片方だけ有利な年数を選ぶことはできません。
CCUSのレベル3・4の技能者を名簿に載せる方法は 建設キャリアアップシステムと経審 で説明しています。
Y(経営状況)は分析機関の通知書から
Yは許可行政庁ではなく、登録経営状況分析機関が出す点数です。すでに通知書があるなら、その「経営状況の評点」をそのまま入れてください。
まだ分析を受けていないときは、上の「8つの指標からYを計算する」を開いて、決算書から出した8つの比率を入れると目安が出ます。計算は国の告示と通達のとおりで、次の順です。
範囲を超えた数字は上限・下限に置き換えます(例:自己資本比率は68.5%が上限)
A=−0.4650×純支払利息比率−0.0508×負債回転期間+0.0264×総資本売上総利益率+0.0277×売上高経常利益率+0.0011×自己資本対固定資産比率+0.0089×自己資本比率+0.0818×営業CF+0.0172×利益剰余金+0.1906(小数点以下2位未満を四捨五入)
小数点以下を四捨五入。0を下回ったら0。最高は1,595点
8つの指標の定義は 経営状況分析(Y)の8指標 にまとめています。
W(社会性等)の各項目
Wは、16の項目の点を足してから、×10×175÷200で評点にします(事務取扱い 別紙のタ)。素点1点がWで8.75点、Pでは約1.3点に当たります。
| 項目 | 点 | メモ |
|---|---|---|
| 退職金共済・退職一時金/企業年金・法定外労災 | 1つ15点(最大45) | 入っている数×15(告示 付録第二)。入っていなくても減点はありません |
| 若年技術職員の育成・確保 | 1+1 | 35歳未満が15%以上で1点、新しく入った若年者が1%以上で1点 |
| 知識・技能の向上 | 0〜10 | CPD単位と、技能者のレベルが上がった割合から区分を出す |
| ワーク・ライフ・バランス | 0〜5 | えるぼし・くるみん・ユースエール。いちばん上の1つだけ |
| CCUSの就業履歴の蓄積 | 10/5/0 | 令和8年7月1日から10点と5点(改正前は15点と10点) |
| 自主宣言 | 5 | 令和8年7月1日に新設。宣言書と誓約書が要る |
| 営業年数 | 0〜60 | 5年以下0点、6年目から1年2点、35年以上60点 |
| 民事再生法・会社更生法 | 0/−60 | 適用があると減点 |
| 防災協定 | 20/0 | 国・自治体などとの協定 |
| 法令遵守 | 0/−15/−30 | 指示処分で−15、営業停止で−30 |
| 監査の受審状況 | 20/10/2/0 | 会計監査人・会計参与・経理処理の適正を確認した書類 |
| 公認会計士等の数 | 0〜10 | 完成工事高の規模に対する人数の比で区分 |
| 研究開発 | 0〜25 | 会計監査人を置く会社だけが対象 |
| 建設機械の保有 | 0〜15 | 1台で5点、14台以上で15点。令和8年7月から不整地運搬車・アスファルト・フィニッシャも対象 |
| ISO等 | 0〜10 | ISO9001・ISO14001・エコアクション21の組み合わせ |
雇用保険・健康保険・厚生年金保険の未加入による各−40点の項目は、令和8年7月1日の改正で削除されました。社会保険の加入は許可の要件になっているためです。古い試算表を使うと、ここで数字が合いません。
計算のしくみと端数の扱い
この試算は、国が公表している次の3つの資料だけで計算しています。
- 建設業法施行規則 第21条の3……P=0.25X1+0.15X2+0.2Y+0.25Z+0.15W
- 国土交通省告示第85号(令和8年7月1日施行の改正後)……各項目の区分(別表第一〜第二十)と、Yの算式(付録第一)、退職金などの算式(付録第二)
- 「経営事項審査の事務取扱いについて」(国総建第269号。令和8年7月1日から適用の改正後)……区分ごとの評点の式と、端数の処理
| どこで | 端数の処理 |
|---|---|
| X1・X2の2つの点・Zの2つの点 | それぞれ小数点以下を切り捨て |
| X2・Z | 組み合わせたあと、もう一度切り捨て |
| A(経営状況点数) | 小数点以下2位未満を四捨五入 |
| Y | 小数点以下を四捨五入。0未満は0 |
| W | 切り捨て(マイナスのときは小さいほうへ。−787.5は−788) |
| P | 小数点以下を四捨五入(大阪府の経営事項審査申請の手引きの記載による) |
区分の境目で点がつながっているか、区分の幅と式の割る数が合っているかを、すべての区分で確かめています。最低点(X1 397/X2 454/Z 456/W −788/P 163)と、最高点(X1 2,309/X2 2,280/Y 1,595/Z 2,441/W 2,073/P 2,159)は、国土交通省が公表している値と一致します。
結果の見方——どこが効いているか
結果の表の「Pへの寄与」を見ると、どの項目がPをどれだけ押し上げているかが分かります。考え方の目安を3つ挙げます。
- Wの素点1点は、Pで約1.3点(1×8.75×0.15)。退職金共済への加入1つ(15点)で、Pは約20点動きます
- Yで1点は、Pで0.2点。Aが0.1変わるとYは約17点、Pは約3点です
- 技術職員の係数は、小さな会社ほど効きます。技術職員数値が小さい区分ほど、1増えたときの評点の伸びが大きく作られています
東京都・大阪府・神奈川県・愛知県では、決算変更届を出していないと経審を受け付けていません。また、公共工事の契約を結べるのは経審の審査基準日(決算日)から1年7か月の間なので(建設業法施行規則第18条の2)、毎年受け直さないと契約を結べない期間ができます。まず 届出の期限 と 経審の流れ を押さえてください。
入札でPがどう使われるかは発注者ごとに違います(客観点数=Pに、発注者独自の主観点数を足す自治体もあります)。入札参加資格の取り方 を見てください。